梅雨の時期のからだと心のセルフケア その3
2019年 07月 06日
梅雨時のセルフケアについて2回にわたって書いてきましたが、今回は薬膳的な見方から、この時期にお勧めしたい食材などをご紹介していきたいと思います。
*梅雨時に摂りたいお勧めの食材
梅雨の時期、漢方の考え方では、7つの邪気のうち「湿邪」がこの時期のトラブルの原因と考えます。邪気というのはご存じのとおり、体調不良の原因となるもののこと。この湿邪とは、「余分な水」が引き起こす様々なトラブルのことで、大きく分けて2つの要因があります。気候環境などの外的要因と、体質や不摂生などの内からの影響の2つです。これらの要因が重なり合って、体の重だるさや食欲不振、下痢などを引き起こします。こういった主に消化器系の「脾胃」の働きを助けたり、補ったりする食材をここではお伝えしていきましょう。
まず、この時期特に代謝の悪い人だけでなく、それ以外の方にも注意していただきたい3つのポイントは・・・
1.しつこい甘いもの、味の濃いもの、脂っこいものはなるべく避ける。
2.冷たいもの、生ものは避ける。
3.食中毒を起こしやすい時期なので、疲れているとき(免疫力の落ちているとき)は特に食べ物の選択は慎重に。
環境や気候など外からの影響
湿気は汗腺を覆い、汗を出にくくすることがあるので、軽い運動で汗を流すのもいいですし、食材なら湿をとり発散作用のあるショウガ、ネギ、花椒(サンショウ)、香菜、ミョウガなどがお勧め。香り成分のあるシソ、らっきょう、ゆず、ミカンの皮なども気の巡りを良くし、痰をとったり、食欲を促進させてくれます。
体質や飲食の不摂生など、内からの影響
水分代謝の苦手な方、湿を溜め込みやすい方は、この時期頭痛や吐き気、食欲不振、重だるくなるなどの症状が出やすくなりますが、こういうタイプのかたにお勧めなのは、お米、長芋、かぼちゃ、ナツメ、キャベツなどの胃腸の機能を補うものや、
利尿作用のある小豆、大豆、そら豆、ハト麦、トウモロコシ、魚ならススキ、イワシ、カツオ、鯉,はも、どじょうなどがお勧めです。
飲食の不摂生では、特に冷たいもの、生もの、甘いものなどが好きな人は、「寒湿」かんしつと言って、手足の冷えや下痢、おなかの痛みなどを引き起こしやすいです。
体を温める食材であるネギ、ショウガ、唐辛子、シナモン、にんにく、ニラ、海老などを上手に食卓に取り入れましょう。
このタイプとは逆に、体内に熱をもっていたり、脂っこいものや香辛料が好きなタイプは「湿熱」しつねつと言って、ニキビ、のどの渇きや口臭などの症状が出やすいです。トウガン、ニガウリ、きゅうりなどのウリ類、トマト、ナス、大根など体を冷やす食材や、昆布などを摂るようし、お酒やお肉中心の食事になりすぎないように気を付けるといいですね。
薬膳(食養生)といっても、特別な食材を用意する必要はないと思います。
身近な普段手にしている食材の中から、内臓の働きの助けになるものを上手に取り入れたり、体を温めるものなのか、冷やすものなのか、またはどちらでもないのかを少し意識して選んでみるだけでも、からだはよろこんでくれると思います。
まずはご自分のからだに問いかけてみましょう。「何を食べたいですか?なにを必要としていますか?」と。
あとは、カロリーがとか糖質がとかあまり神経質にならないで、バランスよく適量を美味しく頂くというのが一番健康にいいように思います。
また、胃腸が疲れているときは、思い切って一食抜いてみたり、ただ休ませるというのも一つの選択肢です。間違っても、精をつけなくちゃと鰻なんか食べちゃダメですよ!
by mekealoha195
| 2019-07-06 18:46
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